毎年、冬に子供たちを中心に集団感染を引き起こすノロウィルス。発症すると下痢や嘔吐、吐き気など食中毒によく似た症状を引き起こす非常に厄介なウィルスです。子供から大人が感染してしまうことも少なくありません。
ノロウィルスは、感染力が非常に強く、しかも症状も軽くはありません。ところがインフルエンザと違って感染時の出勤停止期間が定められているわけではありません。
とはいえ、感染力の非常に強いノロウィルスは周囲に迷惑をかけないためにも、回復後ウィルスがほとんど排出されてしまうまでは外出や出社は控えたいものですよね。
今回の記事では、ノロウィルスの症状や回復の期間、いつ頃から職場復帰するのが適当かについて解説します。
ノロウィルスの症状と期間は?
ノロウィルスの症状は、
が出ます。
初期症状から徐々に悪化していくものではなく、突然強い腹痛や吐き気が襲ってくるのが特徴です。この吐き気に耐えきれず、水分の多い吐瀉物を1日に数回嘔吐することになります。
感染時の注意点
感染時は度重なる嘔吐で体内の水分が多く失われますから、まずは脱水症状に注意しましょう。水やポカリスエットなどで適宜水分補給をすることが重要です。
加えて、吐き気がおさまる頃にはやはり水分を多く含んだ下痢が起こります。この時の便にノロウィルスが大量に含まれています。
吐瀉物や下痢に触れてしまい、ウィルスが口に入ってしまうと二次感染が起こります。ノロウィルスは非常に感染力と増殖力の強いウィルスですから、決して甘く見ず、感染者の世話をする時はマスクと手袋を欠かさないようにしましょう。
また、アルコール耐性のあるウィルスなので、消毒の際には塩素濃度200ppm以上の次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムを使用しましょう。
参考:実践で学ぶ嘔吐物処理
回復までにはどれくらいかかるの?
ノロウィルスの症状が出た場合、どれくらいで回復するのでしょうか?
一般的に健康な成人ではあれば次の日数が目安となっています。
・ウィルスが体内から完全に排出され、感染力を失うまでには3日から1週間程度
二次感染を防ぐため、発症から1週間以内は症状が落ち着いたとしても油断しないようにしましょう。
仕事への影響は?職場復帰のタイミングについて
激しい嘔吐や下痢を繰り返すため、もちろん仕事は推奨されません。また、ノロウィルスで問題になるのはやはりその感染力であり、二次被害を防ぐためにも少なくとも発症から3日間は不要不急の外出を避けるべきです。
職場復帰は万全を期すためには、発症から5日から1週間は避けるのが望ましいです。症状が落ち着いてから48時間以降経ってからが目安です。
ただしできれば自己判断は避け、医師に相談の上、治癒証明書などを発行して貰ってから職場復帰するのがベストでしょう。
まとめ
今回の記事では、ノロウィルスの症状と発症期間について、回復後の職場復帰の目安についてご紹介しました。
ノロウィルスは感染力と増殖力が非常に強いウィルスであり、発症期間そのものは短いですが、あっという間に爆発的な集団感染を引き起こすことが脅威のウィルスです。
万が一発症してしまった場合は自分だけの問題と思わず、二次被害を防ぐという目的でしっかりと自宅で療養し、できる限り医師の診断を受けてから出社するようにしましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。