春先になって暖かくなってくると、身体も心もなんだかぽかぽかとリラックスしてきますよね。しかし、今度は花粉症の恐怖が襲ってきます。花粉症の人や予備軍の人はマスクやゴーグルなどをして防備をしっかりしないといけないのに、一方でマスクなんてしなくても全然その徴候すら出ない人もいます。
花粉症はアレルギー反応なので、個人差があるといえど、花粉症にかかっている人からすれば、花粉症にかかっていない人がついつい羨ましくなってしまったりするものです。花粉症にならない人には、何か理由があるのでしょうか?また、なりやすい人、なりにくい人はいるのでしょうか?
今回の記事では、花粉症の発症のメカニズムについてご紹介します。
花粉症にならない人はいるの?
花粉症の最大の要因は、遺伝性のアレルギー体質です。つまり、家族に花粉症の人がいると発症の確率は高くなるのです。
アレルギー体質とは?
アレルギー体質とは、アレルギーの素因を持っている、すなわち体内に入ってきた異物に対して抗体を作りやすい人のことです。このアレルギーの素因が全くない人は、理論的には花粉症になりません。
しかし、アレルギーの素因がある人は、体内で抗体は着々と作られていますから、今は発症していなくても、花粉症になる可能性がある人と言えます。この抗体がどのくらい蓄積されれば花粉症が発症するのかには個人差がありますので、いつ花粉症が発症するかは誰にもわからないのです。
また、花粉症が他にも生活習慣や住環境など、様々な要因が関わってきますので、家族が発症したから絶対に自分もかかる、とは一概には言い切れませんし、その逆もありえます。
その他の要因は?
食生活が大きな要因とも言われており、日本では1960年代に花粉症という病気が初めて認知されたこともあって、それ以前のいわゆる和食中心の食生活や居住環境、その他生活習慣が花粉症にかかりにくい体質を作っていたのではないかとする見方もあるようです。
生活習慣の点では、規則正しい生活をする人や定期的に運動の習慣がある人はかかりにくいとする説もありますが、こちらは科学的なデータはまだないようです。しかし、今まで不規則な生活を送っていた人や栄養バランスがめちゃくちゃだったり、全く運動の習慣のなかった人はこれらを変えることで免疫力が高まる可能性があり、それによって花粉症の症状が改善されることはあるのではないかと言えます。
花粉症になるメカニズムについて
冒頭でも触れた通り、花粉症はアレルギー反応です。大まかに次のようなメカニズムで花粉症が発症します。
1.花粉が体内に入ってくると、アレルギー素因のある人では花粉という異物に対して抗体を作ります。
この抗体はIgE抗体と呼ばれ、植物の種類ごとに特異的な抗体です。ですから、一口に花粉症と言ってもスギに反応する人やブタクサに反応する人と、違いがあるのですね。
2.「感作が成立」する
個人差はあるものの、花粉を数年〜数十年と浴び、抗体を作り続けていると「感作が成立した」という状態になり、この状態になると次に花粉が来たらいつでも抗体が反応してやるぞ!という状態になります。
3.アレルギー反応が起こる
「感作が成立した」状態で次に花粉が体内に入ると、アレルギー反応が起こり、花粉症が発症する。
上記の流れで花粉症は発症してしまうのですが、現時点で発症していない方も、発症する可能性はゼロではありません。花粉症が発症していない状態でも、花粉を吸い込まないという行為は立派な花粉症予防になるのです。
花粉症にならないために、健康的な生活と、花粉を吸い込まない工夫を!
今回の記事では、花粉症になる人とならない人に違いがあるのか?また、その発症メカニズムについてご紹介しました。
家族や血縁の近い人に花粉症の人が少なければ、アレルギー体質である可能性は低いでしょう。アレルギーの素因を持っているかどうかはIgE抗体検査という方法である程度は調べることができますが、必ずしも100%症状と相関性があるとは言い難い検査です。
そのため、花粉症になっていない人は、なっていないからと言って油断せず、日頃から予防しておくことが重要と言えます。花粉症を発症しないためにも、健康的な食生活・生活習慣、マスクなどで花粉を吸い込まないようにする工夫をしましょう!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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