日本の代表的な花である桜。春先には多くの人が桜見物に出かけますよね。そんなお花見の主役として欠かせない桜ですが、数ある桜の名所の中でも「日本三大桜」、そして、「日本三大桜の名所」、というものが決められているのをご存じでしょうか?
ん?「三大桜」と「三大桜の名所」って同じものじゃないの?
と疑問に思う方も多いでしょう。
しかし、実はこの二つは全く別のものなのです。
今回の記事は、日本で最も有名な「三大桜」と「三大桜の名所」について解説します!
日本三大桜と日本三大桜の名所はまったく違う別物
「日本三大桜」と「日本三大桜の名所」の違いについて簡単にご紹介します。
・日本三大桜
これは、樹齢1000年を越える桜の木「一本」が名桜として指定されているもので、その全てが国の天然記念物になっています。その中で3本の指に入る桜を指します。
・日本三大桜の名所
こちらは、桜の咲いている「地域一帯」が桜の名所として指定されているものです。目立つ一本桜はなくとも、風景全体として美しく愛されている場所なのですね。
方や樹齢1000年を越え存在感溢れる貴重な名桜として知られ、方や「地域一帯」が完成度が高く名所と認められていたものということ、ですね。日本に住んでいる以上はどちらも訪れてみたくなる場所です。
日本三大桜とは?
「日本三大桜」は以下の三本です。いずれも立派な一本桜であり、樹齢1000年を超えていることからもわかるように全てが日本古来の野生種であるエドヒガン系の桜です。
・三春滝桜(福島県)
福島県三春町にある、エドヒガン系のシダレザクラであるベニシダレです、樹齢は約1000年であり、三大桜の中では最も若い桜です。高さは12m、枝張りは東西22m・南北18mと壮観です。
・神代桜(山梨県)
山梨県の実相寺というお寺の境内にある桜で、品種はエドヒガンです。樹齢は約1800〜2000年であり、日本武尊(ヤマトタケル)によって植えられたとされています。高さは10.3m、枝張りは東西17.3m、南北13mとこちらも立派な一本桜です。
・淡墨桜(岐阜県)
岐阜県の淡墨公園という公園内にある桜で、品種はエドヒガンです。樹齢は約1500年余りと推定され、第26代の継体天皇(507〜531年頃の在位)によって植えられたとされています。高さは16.3m、枝張りは26.9m、南北20.2mと堂々の巨桜です。
参考
日本三大桜の動画です!
日本三大桜 ( 三春滝桜 / 根尾谷淡墨桜 / 山高神代桜 ) [HD]
日本三大桜の名所とは?
「日本三大桜の名所」とは以下の三箇所です。いずれ劣らぬ名所であり、それぞれに見どころがあります。
・弘前公園(青森県)
弘前城が廃城となった後、市民公園となった公園です。
明治頃から植樹が行われており、一般的に樹齢が60年程度と言われているソメイヨシノで130年の樹齢を迎えているものがあり、日本最古のソメイヨシノと言われ、大切に保護されています。その他、50種類約2600本の桜が天守閣とお堀一帯に植えられています。
・高遠城址公園(長野県)
こちらも高遠城が廃城後に公園となったものです。
高遠城は取り壊され、荒廃していた土地に桜を植え、やがて公園として整備されました。この土地にしか咲かない固有種である「コヒガンザクラ」は、園内の端を鮮やかなピンク色で彩ります。
・吉野山(奈良県)
桜といえば吉野の謳い文句で古来より日本一有名な桜の名所です。
かつてはかの豊臣秀吉も花見に訪れたほどで、その地には花見塚が残されています。地域ごとに下千本・中千本・上千本・奥千本と呼ばれ、現在でも多くの花見客で賑わう世界遺産です。
参考
日本三大桜の名所の動画です!
日本三大桜名所 ( 吉野山 / 高遠城址 / 弘前公園 ) [HD]
名桜、名所は一見の価値あり!一度は行ってみては?
今回の記事では、日本に存在する数ある桜の中で三大桜と呼ばれる桜と三大名所と呼ばれる桜の名所についてご紹介しました。
三大桜と三大名所は別物ですが、それぞれに見どころがあり、やはり古くから人々に愛されてきた樹木や名所であるだけあって、どれも見ごたえのあるものばかりです。
・地域全体が桜で美しいと名高い名所の3選
と、定義は異なりますが、是非、一度は実際に訪れてその歴史を感じてみたいですね!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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